5月14-15日の上海ツアーについては、二回に分けて取り上げましたが、そのほかの掲載できなかった画像や、その他の上海事情等について、余話として取り上げてみたいと思います。かつては中国では主たる交通機関が、ベトナムや台湾と同様に自転車やバイクでありました。しかしここ十数年の間の経済発展はすざましいものがあります。一部資本主義の導入とともに裕福層が大幅に増えました。その結果、街中には外車が満ち溢れ、交通渋滞を引き起こしています。朝夕の交通ラッシュは目覚ましく、スモッグで視界が遮られるような状態です。
(1) 交通事情
裕福層が増えると同時に増えたのが車です。市内の一般道、高架道ともに渋滞に次ぐ渋滞。ただ市内を走る高速道である「高架道」の場合、渋滞状況が表示されているのが日本と違います。ガイド氏の話によれば、数百万円で車を購入しても、ナンバープレートの取得が容易ではないとのこと。当局が車両抑制のためになかなか発行しないことから、20万円から60万円ほどかかるとのこと。では地方都市ナンバーを取ればいいではないかと言うことになりますが、高架道の乗り入れには日本でいう他県ナンバーは、乗り入れ制約があるらしいのです。乗り入れ制約は乗用車以外の、トラックは許可車以外乗り入れ不可、また日本でいう軽四輪も乗り入れ不可だそうです。日本のような配送専門のトラックは、当局への入札で大手数社に限定されているとのことです。またナンバーの偽造、盗難も多いとか。(なお、伝聞に基づく情報なので信頼性の程は…割り引いてください)
(高架道は片側4車線、中央寄りの2車線が小型車用(普通の乗用車)、外側2車線が小型車・大型車用となっている 分岐点近くでは混用)
(ナンバープレートのサンズイ+戸は、上海の別称 蘇州の場合は蘇の略字「芬」に似た文字、蘇の簡体字は日本語にない)
なおサラリーマンなどの朝夕の通勤は路線バスや、地下鉄を利用しています。地下鉄(1号線〜11号線の11本)は市内を網の目のように張り巡らされていて、料金も3〜5元(40〜60円)と安い。またタクシーもその数が多く、料金も日本比べかなり安いです。基本料金14元(約180円)+距離制ですから300-400円あれば市内観光地は何処へでも行けます。ただ、英語は全く通じません。また漢字を書いても、簡体字が主流ですから、日本の漢字が通じないことも多いのです。
(2) グルメ
朝食は最終帰国日以外すべてヒルトンホテルで取りました。いろんな国の方々が宿泊するせいか、朝食のバイキング料理も実に多種多様で、和洋中華、毎日飽きることもありませんでした。レストランも実に豪華で、大きな椅子が重たくてずらしにくいという難点はありましたが…
(手前のフロアーにも食卓が並んでいて、数百人が一度に食事できるようです)
(孫娘はお粥とパンとジュースだけ、意外と小食 私はパン、ベーコン、ソーセージ、サラダ、チョイ食いすぎでした)
(市内観光時豫園での昼食 小龍包に餃子二種類、みなさん美味しい美味しいと言っていましたが…味付けがどうも合わない、漬物が一番でした 写真には二種類の漬物が載っていません、ほとんど私が食べて尽くしてしまいましたので)
(黄浦江ナイトクルーズ乗船前の夕食 やはり味付けが合わない、ここでも漬物と小エビのから揚げが一番でした 白いご飯が無くチャーハンでしたがやけにぱさぱさしている 娘や孫たちは美味しい美味しいと…)
さすが、翌日の無錫杭州ツアー時の昼食の中華料理にはうんざりしました。写真に撮る気力もありません、ああ、おかかの握り飯に、漬物+おつゆが飲みた〜い、と叫びたくなりました。ちなみにこの時の昼食には、スペシャルメニューと言うことで、スペアリブが出てきました。ガイドさんが言います、一人一個分しかありませんので…、見るからにこげ茶色のタレに浸かり美味そう。誰かが言います。うん?味が違う!と。確かにたれの味付けが、日本人向きではありません。結局スペアリブもほとんど手付かずでした。
食事の後は当然お茶です。もちろん中華料理にウーロン茶などがついてきますが、緑茶一辺倒の私には、興味の範囲外。とは言え団体行動ですので、一応ウーロン茶の講義も受けました。
(熱いお茶はこうして飲むのが作法です… 7-8種類のウーロン茶を試飲しましたが、緑茶に勝るものなし 後ろのガイドさん盛んにパチリ、ムム嫌な予感)
飲み物の話が出たついでに、日本では街中いたるところに自販機があって、手軽によく冷えた清涼飲料水が手に入ります。上海では街中で自販機は一度も見かけませんでした。ガイドさんによると、地下鉄の駅など一部に設置してあるそうですが、種類は多くないとのこと。街中で時折見かけるコンビニ(ローソンが多いように見受けました)では、結構飲み物の種類は多いようですが、緑茶に関しては、見かけませんでした。ただラベルに緑茶とあっても、微糖ですので日本人の口には合いません。殆どの飲み物が2-4元(30-50円程度)ととても安いようです。ただ輸入物のエビアンは12元(160円)とちょっと高めです。ちなみにツアー中に立ち寄った店舗の喫茶コーナーのメニューと値段表を上げておきます。
(ビールは10〜15元=130〜200円 最上段は青島チンタオビールです コーラー類は5元=65円ほどです)
(3) 街かど
共産主義国家と言うことで宣伝広告も、かなり規制が強いものと思っておりました。でも新天地に入るなり、かなりきわどい広告を目にして驚きました。それだけ開放が進んでいるともいえます。それ以外にも目を惹く広告がありました。欧米人をモデルに使った斬新なというか、洗練された広告が多いように思いました。これも上海と言う特殊性が大きいなかもしれません。北京と違い上海は長く欧米の租借地であったために自由度が大きいのかもしれません。
(この垂れ幕があちこちに懸かっていて、どうしても目が行ってしまいます)
(絹織物工場兼販売店の入り口で見かけました 奥はシルク製品が並べられています)
(街中の酒屋さんかレストランの広告)
(小さな交差点で見つけた工事塀に書かれた人物像)
(塀に書かれた広告? 「食色声香」同じ広告をあちこちで見かけました PCで検索すると簡体語の文章が出てきて、意味は分かりません)
(4) 庶民の生活環境
今回の駆け足ツアーでは、観光名所を短時間で回るというもので、現地でじっくり市民の生活を観察したものではありません。本来であれば、市場や一般商店で買い物などして回りたかったのですが、それは次回と言うことにして、垣間見た印象を写真とともに紹介したいと思います。2008年の北京オリンピックや2010年の上海万博の際に、国の威信をかけて、バラック建ての住宅街を塀を囲って取り壊し、近代的なマンション群に建て替えたのは、TV報道されていました。今回バスで高架道を移動中にも、新しい超高層マンションと、旧住宅が併存している光景を何度か見かけています。古い住宅街も徐々に建て替えられているようです。
(新旧住宅街)
(途中まで取り壊しが進んでいるが、住人と交渉が進んでいないところはごらんの通り)
(運河にごみを捨てては…)
(近くの市場からの帰りかな、荷籠には茄子? ステンのボウルは何をするのかな?)
(5) 絹織物の工場を見学して
蘇州の代表的な特産物の一つとして挙げられるのが絹織物です。三国志時代(紀元前200年頃、歴史上では春秋戦国時代)にはすでに絹織物の技術が完成し、中国一の生産量を誇っていたといわれています。西方交易のいわゆるシルクローの東端で、後年(唐代)日本にも技術が流れてきています。ともあれ、今回のツアーでその歴史の一端を垣間見ました。
(5-6個の繭から糸を機械で撚って一本に糸にします)
(見学コースには実際の蚕と桑の葉があります)
(糸を紡いだ後は繭の中の虫だけが残ります これは池の鯉の餌となる)
(掛布団を製作中 見学者も糸を引っ張って…)
以上を以て上海ツアーの報告を完了します。あくまでも意見にかかわる部分は私見です。またガイド氏さんの言葉や伝聞をもとにして文章を作成しておりますので、多々誤認があると思われますので念のため申し添えておきます。
(1) 交通事情
裕福層が増えると同時に増えたのが車です。市内の一般道、高架道ともに渋滞に次ぐ渋滞。ただ市内を走る高速道である「高架道」の場合、渋滞状況が表示されているのが日本と違います。ガイド氏の話によれば、数百万円で車を購入しても、ナンバープレートの取得が容易ではないとのこと。当局が車両抑制のためになかなか発行しないことから、20万円から60万円ほどかかるとのこと。では地方都市ナンバーを取ればいいではないかと言うことになりますが、高架道の乗り入れには日本でいう他県ナンバーは、乗り入れ制約があるらしいのです。乗り入れ制約は乗用車以外の、トラックは許可車以外乗り入れ不可、また日本でいう軽四輪も乗り入れ不可だそうです。日本のような配送専門のトラックは、当局への入札で大手数社に限定されているとのことです。またナンバーの偽造、盗難も多いとか。(なお、伝聞に基づく情報なので信頼性の程は…割り引いてください)
(高架道は片側4車線、中央寄りの2車線が小型車用(普通の乗用車)、外側2車線が小型車・大型車用となっている 分岐点近くでは混用)
(ナンバープレートのサンズイ+戸は、上海の別称 蘇州の場合は蘇の略字「芬」に似た文字、蘇の簡体字は日本語にない)
なおサラリーマンなどの朝夕の通勤は路線バスや、地下鉄を利用しています。地下鉄(1号線〜11号線の11本)は市内を網の目のように張り巡らされていて、料金も3〜5元(40〜60円)と安い。またタクシーもその数が多く、料金も日本比べかなり安いです。基本料金14元(約180円)+距離制ですから300-400円あれば市内観光地は何処へでも行けます。ただ、英語は全く通じません。また漢字を書いても、簡体字が主流ですから、日本の漢字が通じないことも多いのです。
(2) グルメ
朝食は最終帰国日以外すべてヒルトンホテルで取りました。いろんな国の方々が宿泊するせいか、朝食のバイキング料理も実に多種多様で、和洋中華、毎日飽きることもありませんでした。レストランも実に豪華で、大きな椅子が重たくてずらしにくいという難点はありましたが…
(手前のフロアーにも食卓が並んでいて、数百人が一度に食事できるようです)
(孫娘はお粥とパンとジュースだけ、意外と小食 私はパン、ベーコン、ソーセージ、サラダ、チョイ食いすぎでした)
(市内観光時豫園での昼食 小龍包に餃子二種類、みなさん美味しい美味しいと言っていましたが…味付けがどうも合わない、漬物が一番でした 写真には二種類の漬物が載っていません、ほとんど私が食べて尽くしてしまいましたので)
(黄浦江ナイトクルーズ乗船前の夕食 やはり味付けが合わない、ここでも漬物と小エビのから揚げが一番でした 白いご飯が無くチャーハンでしたがやけにぱさぱさしている 娘や孫たちは美味しい美味しいと…)
さすが、翌日の無錫杭州ツアー時の昼食の中華料理にはうんざりしました。写真に撮る気力もありません、ああ、おかかの握り飯に、漬物+おつゆが飲みた〜い、と叫びたくなりました。ちなみにこの時の昼食には、スペシャルメニューと言うことで、スペアリブが出てきました。ガイドさんが言います、一人一個分しかありませんので…、見るからにこげ茶色のタレに浸かり美味そう。誰かが言います。うん?味が違う!と。確かにたれの味付けが、日本人向きではありません。結局スペアリブもほとんど手付かずでした。
食事の後は当然お茶です。もちろん中華料理にウーロン茶などがついてきますが、緑茶一辺倒の私には、興味の範囲外。とは言え団体行動ですので、一応ウーロン茶の講義も受けました。
(熱いお茶はこうして飲むのが作法です… 7-8種類のウーロン茶を試飲しましたが、緑茶に勝るものなし 後ろのガイドさん盛んにパチリ、ムム嫌な予感)
飲み物の話が出たついでに、日本では街中いたるところに自販機があって、手軽によく冷えた清涼飲料水が手に入ります。上海では街中で自販機は一度も見かけませんでした。ガイドさんによると、地下鉄の駅など一部に設置してあるそうですが、種類は多くないとのこと。街中で時折見かけるコンビニ(ローソンが多いように見受けました)では、結構飲み物の種類は多いようですが、緑茶に関しては、見かけませんでした。ただラベルに緑茶とあっても、微糖ですので日本人の口には合いません。殆どの飲み物が2-4元(30-50円程度)ととても安いようです。ただ輸入物のエビアンは12元(160円)とちょっと高めです。ちなみにツアー中に立ち寄った店舗の喫茶コーナーのメニューと値段表を上げておきます。
(ビールは10〜15元=130〜200円 最上段は青島チンタオビールです コーラー類は5元=65円ほどです)
(3) 街かど
共産主義国家と言うことで宣伝広告も、かなり規制が強いものと思っておりました。でも新天地に入るなり、かなりきわどい広告を目にして驚きました。それだけ開放が進んでいるともいえます。それ以外にも目を惹く広告がありました。欧米人をモデルに使った斬新なというか、洗練された広告が多いように思いました。これも上海と言う特殊性が大きいなかもしれません。北京と違い上海は長く欧米の租借地であったために自由度が大きいのかもしれません。
(この垂れ幕があちこちに懸かっていて、どうしても目が行ってしまいます)
(絹織物工場兼販売店の入り口で見かけました 奥はシルク製品が並べられています)
(街中の酒屋さんかレストランの広告)
(小さな交差点で見つけた工事塀に書かれた人物像)
(塀に書かれた広告? 「食色声香」同じ広告をあちこちで見かけました PCで検索すると簡体語の文章が出てきて、意味は分かりません)
(4) 庶民の生活環境
今回の駆け足ツアーでは、観光名所を短時間で回るというもので、現地でじっくり市民の生活を観察したものではありません。本来であれば、市場や一般商店で買い物などして回りたかったのですが、それは次回と言うことにして、垣間見た印象を写真とともに紹介したいと思います。2008年の北京オリンピックや2010年の上海万博の際に、国の威信をかけて、バラック建ての住宅街を塀を囲って取り壊し、近代的なマンション群に建て替えたのは、TV報道されていました。今回バスで高架道を移動中にも、新しい超高層マンションと、旧住宅が併存している光景を何度か見かけています。古い住宅街も徐々に建て替えられているようです。
(新旧住宅街)
(途中まで取り壊しが進んでいるが、住人と交渉が進んでいないところはごらんの通り)
(運河にごみを捨てては…)
(近くの市場からの帰りかな、荷籠には茄子? ステンのボウルは何をするのかな?)
(5) 絹織物の工場を見学して
蘇州の代表的な特産物の一つとして挙げられるのが絹織物です。三国志時代(紀元前200年頃、歴史上では春秋戦国時代)にはすでに絹織物の技術が完成し、中国一の生産量を誇っていたといわれています。西方交易のいわゆるシルクローの東端で、後年(唐代)日本にも技術が流れてきています。ともあれ、今回のツアーでその歴史の一端を垣間見ました。
(5-6個の繭から糸を機械で撚って一本に糸にします)
(見学コースには実際の蚕と桑の葉があります)
(糸を紡いだ後は繭の中の虫だけが残ります これは池の鯉の餌となる)
(掛布団を製作中 見学者も糸を引っ張って…)
以上を以て上海ツアーの報告を完了します。あくまでも意見にかかわる部分は私見です。またガイド氏さんの言葉や伝聞をもとにして文章を作成しておりますので、多々誤認があると思われますので念のため申し添えておきます。