2月21日(土曜)から3月8日(日曜)にかけて、小樽市内46の参加店・施設において様々な雛人形が飾られています。2008年に始まったこの雛めぐりも、今年で8回目となり、参加店舗・施設が46と、過去最多となりました。この期間中に雛人形に関する、演奏会をはじめ、和紙による人形造り体験、あるいは人形師によるお話会など様々なイベントが予定されています。
2月の28日(土曜)と3月1日(日曜)にカメラを担いで雛めぐりに行ってきました。28日には、北の誉酒造の酒泉館での箏のミニコンサートを、田中酒造亀甲蔵での琴アンサンブル演奏会を、そして小樽住吉神社でのひな巡り雅楽演奏会を見てきました。
<酒泉館では甘酒も用意され…>
残念ながら車を運転していたので、飲むことが出来ませんでした。開始時間の11時前には50ほど用意された椅子席が満席でした。正面玄関ホールに雛壇が飾られていますが、北乃誉の菰樽が脇に並び、右手の奥には酒造り作業工程のミニチュア模型が設置してあります。
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酒泉館は酒造り見学コースの出入り口にあたります。
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かなり年代物のようです。奥のスペースに並べられた椅子はすべてふさがり、立ち見の見学客もおりました。
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「安寿満会(あずまかい)」のお二人による箏の演奏です。
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六段の調べ、春の夜、うれしいひな祭りなど5曲、30分間の演奏でした。
演奏もさりながら、目を惹いたのは、このホールに飾られた昔風の美人画ポスターでした。かつて北乃誉の宣伝に使われたポスターのようでした。
<田中酒造亀甲蔵の2Fは数十組のひな壇が…>
28日は「小樽ドリーム琴アンサンブル」が、1日には「琴アンサンブル カナル」と、異なるチームが演奏します。双方聴き比べるのも手ですが…、28日に行ってきました。12時半から1時間にわたり、11曲が披露されました。洋楽、歌謡曲、ポップスまで幅広い演奏です。
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一体なん組のひな壇があるのか…
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壁の飾り(タペストリー)も見ものです。
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メンバーは、下は9歳から上は80歳(を超えている…)、実に幅が広い。
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ここ亀甲蔵の特徴の一つは、つるし雛が多いことです。つるし雛は、伊豆の稲取が発祥と言われていますが、今や全国に広がったようです。
<住吉神社は、今年初めて雛めぐりに参加して…>
ひな巡りのパンフレットを見て「雅楽演奏会」と言う文字に目が惹きつけられんました。雅楽は、テレビや映画の世界で見聞きしたことがありますが、生の演奏が見られるということに大いに興味がわきました。しかも身近な住吉神社に、楽部があって、住吉神社例大祭の宵の宮祭に演奏されるということも初めて聞きました。全くの認識不足でした。ともあれ平安時代を連想させる雅楽をじっくりと聴いてきました。
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ひな巡り実行委員会の方から、今回の雅楽演奏のお礼の言葉があり、早速始まりました。
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堤のような楽器は「鞨鼓(かっこ)」と呼ばれ、左の「太鼓」「鉦鼓(しょうこ)」とともに打楽器です。
鞨鼓が、バンドマスターの役をします。なお後ろの方が吹いているのが「笙(しょう)」と呼ばれる楽器です。左の方が持っている小さめの縦笛が「篳篥(ひちりき)」です。画面には映ってませんが、もう一つ「龍笛(りゅうてき)」と呼ばれる横笛があります。雅楽の基本となるのは、三つの打楽器と、三つの管楽器からなります。
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右が太鼓、左が鉦鼓です。
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太鼓をさらに大きくした「大太鼓(だだいこ)」です。
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約1時間にわたり、雅楽の解説や曲目の説明そして演奏がありました。
<3月1日は、ツアーガイドによる「雛めぐりさんぽ」に参加しました>
小樽観光案内人による雛めぐりツアーガイドです。小樽駅を10時に出発し、都通り、浅草橋通り(日銀通り)、運河臨港線沿いを通るコースを歩きます。所用時間は約2時間です。途中歴史的建造物や史跡等の解説もしていただきました。
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10時にスタートし、約10の参加店・施設を巡り、最終小樽市博物館・運河館で解散です。
すべて紹介できませんので、いくつか取り上げます。
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小樽駅コンコースに設置された雛人形と、雛めぐり散歩受付コーナー。15-6人が集まり、3チームに分かれて、出発です。
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先ずは小樽駅構内にあるひな飾りです。
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小樽文学館の学芸員からひな祭りのレクチャーを受けました。ここのひな壇は、内裏様とお雛様の位置が…逆のような気がしますが…
江戸時代までは、向かって左が内裏様(雄雛)、右がお雛様(雌雛)でした。明治に入って西洋文化が進むにしたがって、外国・ヨーロッパの例に習って、向って右が内裏様、左がお雛様と言うように変わってきました。現在ではどちらでも構わないそうです。なお、右近の橘(向かって左)と左近の桜(向かって右)は、位置を間違えぬようにとのことでした。
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運河プラザで一息、
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田中酒造本店には、貴重な雛飾りがたくさん収集されています。左は案内人のNさん。
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1Fフロアー奥に飾れた京風ひな飾り(内裏様が向かって右側)を説明するひな巡り副実行委員長のAさん(右)。
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梅の花を入れて横から撮ってみました。
なお、2Fには由緒あるひな飾りが数組展示されています。いずれも撮影禁止で紹介できませんが、雛めぐりの発端となった昭和初期のひな壇もありました。現在の価値に換算すれば、数百万円と言いますから驚きです。
さて田中酒造をあとにして最後の雛めぐりは小樽博物館・運河館です。午後1時からはお茶会があって、抹茶がふるまわれる予定ですが…
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小樽が栄えたころの旧商家から寄贈されたひな飾りがいくつも並べられています。
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中にはこのように変わったセットもありました。
文中では触れていませんが、ツアーガイドの方が、旧倉庫群や銀行街の建物についても詳しく説明してくれました。小樽に長年住んでいても、知らないことが多いと改めて認識しました。有意義な一日でした。写真的には今一つでしたが…