札幌雪祭り会場で、今流行りのプロジェクションマッピングを堪能してきました。2月5日(水曜)に開幕した「第65回さっぽろ雪まつり」は11日(火曜、祝日)に閉幕しました。期間中関東などの記録的な大雪で、新千歳発着の飛行機便が大幅に欠航するなどトラブルもありました。しかし、アジア方面からの観光客が大幅に増加して、大通会場とつどーむ会場の来場者は、240万人を超えて、過去3番目の記録となったそうです。
期間中は、道内は比較的好天が多かったこともあって、地元や周辺からの観光客も多くみられ、好調に推移したようです。私も2月8日(土曜)に、写真撮影に行ってきました。なんといっても、昨年見られなかったプロジェクションマッピングが見たくてたまらなかったのです。昨年もプロジェクションマッピングが、豊平館の雪像をスクリーンにして行われたのですが、予想外に大勢の観客が押し寄せ、危険防止のために、祭り開始早々に中止となった経緯があります。寒い雪上で30−40分も再放映を待って並んでいたのですが、無情にも再放映なしとのアナウンスにがっかりしました。
雪祭り実行委員会でも、再検討し、今年は2丁目会場(JRA札幌競馬場)と5丁目会場(外国産車アウディ)そして8丁目会場(インドのタジマハール風建物)の3か所で、しかもスペースにゆとりを持たせて行うことになりました。と言ううことで、今回はプロジェクションマッピングを含め、会場の様子を紹介いたします。
(1) すすきの氷の祭典
正式にはさっぽろ雪祭りとは、主催者が異なりますが、従来から共催行事として雪まつり期間中にすすきので行われています。雪まつり実行委員会の公式ガイドブックにもページが割かれております。札幌駅前の大通(西4丁目通り)南4条から6条まで区間に、大小60基の氷像が設置されています。今年は「氷を楽しむ」をテーマに、氷の彫刻や氷像コンクール作品のほかに、氷像に触れる、乗れる作品も展示されています。記念写真撮影のための、イルミネーションスポットも用意されました。
すすきの交差点の会場入り口に展示された氷漬けの魚たち。PENTAX WG3のHDR加工してみました。
氷像をバックに記念写真を撮る人も多い。
氷像に貯まった雪を吹き飛ばすボランティアのスタッフたち。中央女性が持っているのが掃除機の送風を逆にした器具。この後ハプニングが発生。強く吹き過ぎて、氷像・鹿の右角が吹き飛んだ。近くの観客は大笑い。「秋には雄鹿だって、角が落ちるんだから、どうってことないさ」の一言で、スタッフも苦笑い。
記念撮影スポットが設けられていて、スタッフが客のカメラやスマートフォンで撮影していました。
外国人の子供が親に向かって手を振っているところ、親の了解を取って撮影しました。
(2) プロジェクションマッピングを楽しむ
Projection Mappingとは、パソコンで作成したコンピューターグラフィックをプロジェクター(投影機)で建物や物体、今回は大雪像に映像を映し出す技術のことを言います。皆さんは昨年の12月のクリスマスのころに、新装なった東京駅の建物をバックに、映像が映し出されたのをご存知かと思います。テレビのニュースで大々的に報道されました。大通2丁目の会場では、札幌競馬場がリニューアルされたのを機会に、競馬場観覧席とターフを駆けまわる馬たちが映し出されました。
画面は、北海道の冬から春へ、春から夏へ、そして秋へと画面が写っていきます。1回の投影時間は3−4分で、観客を入れ変えてすぐに次の投影が始まります。
紅く染まった落ち葉のターフを駆け巡るサラブレッド。
よく見ると、画面が立体になっているので、斜めから見ると、うまの顔や足が幾分いびつに映り込んでいます。この時は2度目の観賞で、最前列に陣取りましたが、雪像が横長のため入りきれませんでした。
さて、札幌競馬場のプロジェクトマッピングを2度見て、次は8丁目会場に向かいました。5丁目会場でも、外国産車アウディのプロジェクトマッピングが行われていますが、テント張りの会場が狭く、大勢が順番待ちしていたので、とばして8丁目会場へ向かいました。大雪像は、インドの首都ニューデリーから180?離れた観光都市アーグラーにある「イティマド・ウッダウラ」と言う白亜の大理石の宮殿を模しています。この美しい宮殿は、のちのタージマハルの造営時にも参考にされているそうです。
次から次と模様が変化し、いつまで見ていても飽きませんでした。撮影位置が近すぎて左の塔の先端が切れてしまいました。下がろうにも身動きできないほどの人混みでした。いったん下がると、観客で宮殿の下部が見えなくなってしまいます。
これでもか、これでもかと言うほど、美しいCGが投影されます。
さて最後にもう1枚の画像を見てください。これは平成20年のさっぽろ雪祭りに登場したナルニア物語の雪像です。ナルニア物語の雪像は平成18年の雪祭りにも登場しました。2回とも後方からカクテル光線が投影され、雪像をバックにさまざまな模様が現れました。この時はまだプロジェクションマッピングなる言葉はありませんでした。しかしこの方法が人気を呼び、くわえてCG技法の進化と相まって、今回見る映法に至ったのかな、なんて勝手に思っております。
(注:H26.2.14午後11時追記)
読者の方から、プロジェクションマッピングの理解に誤りがあるとのご指摘がありましたプロジェクションマッピングについては、一般財団法人プロジェクションマッピング協会「プロジェクションマッピングについて」を参照してください。
雪像に投影された色彩が次々と変化したことを記憶されている方も多いのではないでしょうか。平成20年2月9日撮影。
(3) 札幌発の仮想アイドル「雪ミク」も大人気
大通11丁目会場の最奥に位置するのが、初音ミクの冬バージョン雪ミクです。昨年もこの雪像が大人気で、初音ミクのフィギュアをそばに展示して、雪像と一緒に撮影しようとするアマチュアカメラマンまで現れたのは、記憶に新しいところです(2013.2.13付ブログ「第64回さっぽろ雪まつり)後段部分)。今年も多くの人が周囲を取り囲み、雪像をなかなか撮影できません。
人気のなくなった隙を見て撮影した1枚。
雪ミクのグッヅ売り場の建物は、入場制限され、長い列が出来ていました。
街角で見かけた雪ミクの手提げ袋。若い娘かと思ったら、中年の髭だらけのオジサンでした。
そういう私も「当店の飲み物には、雪ミクのコースターがプレゼントされますよ」と言う、甘言に乗って、1杯200円のホットレモンを注文してしまいました。
(4) 雪祭り会場でのトピック
今までレポートした3点だけしか見なかったわけではありません。ここではそれ以外の画像を紹介します。
札幌競馬場のプロジェクションまっぴんが行われている反対側では。氷像をバックに「北斗夢学院桜組」のユニットがダンスを披露中です。アナウンスによると、さっぽろ雪祭りの会場で、北斗市のPR目的で急きょ結成されたユニットと言うことでした。そんなことはどうでもいいのです、可愛ければ…でも観客が多くて、近寄れない。
よく注意して見ないとわからないのですが、左端に、ディレクターが、桜組の娘に指示を出しています。リハーサル中ですとのことでした。
大通3丁目会場では恒例の石屋製菓主催の小中学生によるフリースキー大会が行われていました。3人そろって空中回転をしたところ。
ここは何丁目会場か忘れてしまいましたが、観客の子供を巻き込んで、皿回しをしていました。
4丁目会場の台湾故宮博物館の氷像前で、ライブが行われていました。
あれれ、この真冬の寒い中を、ノースリーブでへそを出して踊っている。風邪ひくよと言いたくなりますが、パナソニックの暖房機器のPRブースでした。
氷像や大雪像の合間には、飲食コーナーがあります。やはりラーメン店が多いような気がしました。札幌ラーメンが超有名ですが…
どのテントの飲食ブースも超満員でした。
雪ミクのある11丁目会場は、国際雪像コンクールの作品が展示されていました。この作品は3位だったかな?
韓国チームの作品がグランプリでした。はて、これは何なんでしょうね?
駆け足でしたがすすきの氷像祭りと、さっぽろ雪祭りを見て帰途につきました。最後は大通西4丁目交差点にある北洋銀行ビル付近のイルミネーションです。
街路樹に取り付けられたイルミネーションのうち、手前の2本の電球が数秒間隔で色が変わります。