モノクロ写真を取り上げて、3回目の今回は、平成11年開業後のマイカル小樽(現ウイングベイ小樽)、中古車輸出華やかなりし頃のロシア船、珍しいところで、ケーソンの進水式などを取り上げます。
マイカル小樽は、JR小樽築港ヤードに、店舗4F建て+駐車場他ホテルの建物として、当時日本最大級の大型商業施設として、平成11年に建てられました。しかし2年後の平成13年には、早くも経営破綻し、その後再三経営主体が変わり、現在も巨大債務と経営不振にあえいでいます。詳しくはウィキペディア「ウイングベイ小樽」参照
☆開業当初は珍しさもあって、5000台ともいわれた駐車場が満車になることもありましたが…
いわゆる2番街(4Fにワーナーマイカルシネマのあるエリア)には4Fまで吹き抜けのスペースがあって、ここに当時としては珍しいオブジェがありました。スチール製のぼんぼりにカラフルなライトが周囲から当てられ、音楽に合わせてぼんぼりが開閉しながら上下に動きました。7色の反射光が周囲を照らして買い物客を魅了したものでした。それもマイカル小樽の破たんと同時にタダの飾り物になってしまい、現在では1Fに店舗を構えたビバホームのお邪魔虫になっています。
一瞬ネガ反転と、思われたかもしれないですね。上の画像の中央で行われたファッションショーで、モデルの髪が金髪だったので白く映ってしまいました。
4Fの天井には照明用のスポットライトがあって、そこからスチール製のぼんぼり(正式名不詳)に照射すると、周囲の白壁に反射が写り込むのです。
ここのエリアは、セールやシーズンごとに設置されるオブジェやディスプレーが変化します。それを見るのも楽しみの一つでした。
4Fには映画館(現イオンシネマ)があって、このようなアメリカンポップ調のディスプレーもありました。
6番街(現イオンスーパー)の隣の5番街(飲食店街)…この街区という区分もわかりずらい。小樽築港小樽築港河から1番街、2番街と来て、3番街、4が無くて、5番街、イオンスーパーのある6番街となっている。
5番街2Fの回転寿司「魚一心」の隣にあったラーメン店(?)の窓ガラスが凹凸のゆがみのある窓で、面白く映った。現在は別の飲食店です。
5番街2Fの飲食店街にあった「ハイカラ横丁」この周辺の飲食店は入れ替わりが多い。
2Fの通りの一角に、かつて「吉本演芸場」がありました。客席数は50席もなかったと思いますが、1年足らずで吉本は、この売店もろともなくなってしまいましたね。現在もホールは残っていて、ミニコンサートの発表の場としで使われているようですが…
開業当初人気を博したのが、このダイナコースターでした。1-2F吹き抜けの空間にジェットコースターのミニ版がセットされ、大人にも人気でしたがやはり1-2年でなくなり、その後はだだっ広い空間に、子供の遊び場+ガチャポン+カード売り場となりました。現在も広場はありますがいつ見ても閑散としています。
飴細工のおじいさんこと、「飴五郎」さんは、この当時90歳を過ぎていたようですので今は…
☆ケーソンの進水式を見る
ケーソンとは、簡単に言うと防波堤や橋梁の土台となる、海中に埋設される箱型の土台のことです。この日進水されるのは、古平漁港で使われる漁礁と言うことでした。コンクリート製の箱は、中は空洞で、引き船で、目的地まで曳航されて、蓋を外して海中に沈められます。魚たちの棲家になるというわけです。長年小樽にいて、ケーソンなるものも、その進水式も初めて見ました。
H17年9月10日撮影 上記のマイカル小樽の画像よりは5年ほど後のことになりますが、ちょうどフィルムカメラとデジタルカメラを併用していたころになります。この画像はフィルムカメラによるものです。
すでに陸上で作られたケーソンが、小樽築港の浜辺に移動して進水するばかりになっています。左端に関係者も集まっています。
ケーソンの土台部分をズームアップすると…底の部分には台木や砂袋が積み重なっています。
台木が外され、砂袋が打ち破られると、ケーソンは前のめりとなって海中に向かって進みます。
海中に入っても、中が空洞ですから、沈むことはありません、やがて曳き船が来て、港内から古平漁港に向かって行きました。
☆小樽中央ふ頭には、中古車を積み込むロシア船がひしめき合って…
H11年からロシア船の中古車積み込み風景を撮影しておりますが、モノクロフィルムで撮影したのは、輸出のピークが終わる頃のH15年2月23日で、これ1本しかありません。他はすべてカラーフィルム、またはカラーデジタル撮影でした。
好調に推移した中古車の輸出も、ロシア国内で様々な問題が発生し、平成14-15年ころ中古車の輸入禁止措置が取られました。にもかかわらず、日本の安い中古車人気が衰えず、中央ふ頭では、中古車を真ん中から切断し、スクラップとして輸入、現地で繫ぎ直すという奇策で、しばらくは続きました。
<参考 撮影H15.3.22>
中古車を、真ん中で切断し、スクラップとして輸入するらしい。ロシア到着、検疫後に、再び接続して中古車として販売するらしい。
H15年以降になると、中古車よりも中古タイヤが輸出の中心になって来たようです。
高関税がかかっても一部中古車そのものの輸出もあったようです。
取り扱いの中心は古タイヤ。なお平成20年前後になると、ロシア船の姿は、ほとんど見かけなくなりました。
☆朝露をモノクロで撮ると…
蜘蛛の巣に垂れさがっと朝露ですが、PCのソフトで露出を切り詰めるとこんな感じになります。以下の3枚はフィルムではなくデジタルカメラでの撮影です。
クロスフィルターを通すと、滴に光状ができます。
おや、ええ、と思われるかと思いますが、上下を逆さまにしてみました。
さて、次回モノクロについては、赤外フィルムで撮影した画像やコピーフィルムで撮影した画像も取り上げます。