<台車を上下に揺らして、見得を切り、気合いを入れます>
8月26日(土)写友と沼田町の夜高(ようたか)あんどん祭りの撮影に行ってきました。空知管内の沼田町は、札幌から北にほぼ130kmにあって、蛍の里としても有名です。古くはNHKテレビ小説「すずらん」の舞台となった架空の駅「明日萌駅(あしもい)」があります。実際は留萌線の恵比島駅ですが…
この時期台風が襲来することもあって、天気が心配でしたが、南海上で停滞していた超大型台風13号は、北海道をそれて熱帯低気圧に変りました。それでも余波は大きく、当日も晴れたり曇ったり、時には大雨と目まぐるしく変化します。金曜・土曜の両日に開催されるあんどん祭りは、金曜は無事開催されたと新聞報道で見ましたが、土曜はどうなることか予測がつきません。行ってダメならしょうが無いと言うことで、午後から車で小樽を出発。途中浦臼の鶴沼公園、北竜のひまわり畑にも寄ってみました。
<夜高(ようたか)あんどん祭りの由来>
詳しくは2016.9.6付当ブログ「夜高あんどん祭りを撮りに」を参照してください。
国道275号線を北上、石狩当別、中小屋をぬけて月形町に向かう途中では怪しい雲行き。稲光も遠くで…廃屋と併せて撮ってみました。
浦臼町の鶴沼公園に着くと雲の割れ目から強日が差し、時折小雨も…沼の中央の樹木が際立って美しく見えました。
奥の赤い屋根の建物がひときわ強烈に見えました。
新十津川町の田園地帯を走ると、日差しが降り注ぎ、稲穂が金色に輝いて見えます。奥の赤い屋根に日差しが来れば…と30秒もしないうちに曇り空。
北竜町のひまわり畑は、ピークをかなりすぎてますが…奥の方(画面反対方向)はまだまだ最盛期。
中国人カップルの承諾をとって、彼女の方ばかり、カシャカシャ。彼氏の方は彼女をスマホでパシャリ、撮っては二人で画像を確認。
幸せ家族の見本のようなカットが撮れました。TVのコマーシャルにも使えそう。こういうカットが撮れると、あんどん祭りはどうでもいいや…いやいやっぱりあんどん祭りも、撮りたい。
依然空模様は不安定、途中土砂降りにも出会うが、数キロ走ると日が差してくる。何という気まぐれ、台風の余波か?四の五のほざいているうちに午後5時頃沼田町に到着。駐車場はどこも満車、と思いきや公共施設の駐車場から数台出てきた。それ、そこに駐車しようと急ぐ。祭りの期間中、公共施設はどこも駐車場を開放してくれている。地方はこれだからうれしくなるね。大きな都市の料金ぼったくりとは無関係。
沼田中学校の生徒製作のあんどんが練り歩く。
午後5時半が過ぎて薄暗くなると次々とあんどんが繰り出して来る。時折小雨も一緒にやってくる。どのあんどんも透明ビニールがかぶせられていて…興ざめにも思えるが、近づくとそれがソフトフォーカス効果になってくるから、わからないものだ。
<夜高あんどんに関する一口メモ>
☆高さ7m、長さ12m、幅3m、重さ5トン。
☆竹細工で龍や御所車を型どり、電球を仕込んで和紙を貼り、ロウ引きをして秘伝の色で彩色した、迫力満点の巨大なあんどん。
☆台車の中央部にあんどん本体を設置し、本体下部の前後に「釣り物」と呼ばれる小型あんどんがある。
☆この釣り物の小型あんどんをぶつけ合いで、潰します。
各あんどんには、10人前後の女性を主とした手持ちあんどんの露払いが付きます。
雨が上がって、あんどんを覆っていたビニールが外されました。極彩色が目に飛び込んできます。拍子木を打ち鳴らし、若衆が大声で「夜高節」を歌います。
<夜高節>
☆1 今年や世が良て 穂に穂がさがるよ
枡いらいで ささ箕で量る
サッサドッコイサノサ
サ ヨイヤサ ヨイヤサ(囃子言葉以下略)
☆2 高い山から 谷底見ればよ
瓜やなすびの ささ花盛り
☆3 沼田自慢の 夜高あんどんよ
お月様さえ ささまぶしがる(以下5番まで続く)
会場の一部では、おわら同好会による「越中おわら踊り」が披露されていました。沼田町開拓者の出身地が越中砺波地方であったことから「おわら踊り」が引き継がれてきました。
当然屋台や即席の売店がたくさん出ていて、いい香りに誘われ、つい、つい、手が出てしまう。
オオ、偶然見つけたアートらしき光。よく見ると横断歩道の白帯に、おもちゃのライトが反射。
さてぶつけ合いの定刻(午後7時45分)になって、B会場では、自衛隊と役場のあんどんのぶつけ合いが始まりました。まずは自衛隊の先棒部分が高く持ち上げられ、役場のあんどんの釣り物あんどんをグシャリ。
第2戦目は役場の先棒が高く掲げられ、自衛隊の釣り物あんどんをグシャリ。
潰された釣り物あんどんは即座に取り替えられます。
まだまだあんどん祭りは続くのですが、時間も経過、深川西インターから高速道に乗り、午後10時半過ぎに小樽の自宅に戻りました。