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Channel: 紅露の写真日誌…北の大地・夢空間
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小樽商大応援団第百代記念式典を見て

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先月12日(日曜)に小樽市会館にて、小樽商大応援団第百代記念式典がありました。応援団OB、大学関係者、北海道大学応援団や商大OB&OGに市民など約300人が式典に駆けつけました。

商大応援団の起源は、ほぼ商大の歴史とほぼ重なり、明治44年商大の前身である小樽高等商業学校設立の翌年(明治45年)には結成されたといわれています。その年の北海道大学の前身である東北帝国大学農科大学(明治9年設立の札幌農業学校が明治40年に改組)との間で行われた野球の試合を契機に両校に応援団が誕生しました。爾来両校の野球をはじめとする各種スポーツの定期戦を応援するようになりました。すでに100年を超える歴史を持っている訳です。

ただ、平成19年には団員不足から活動休止に追い込まれましたが、応援団OBの尽力もあって、平成22年3月に復活し、翌年23年には第97大応援団長として、初めて女性団長が誕生しました。全国でも初の女性応援団長誕生のニュースは、各種新聞、マスコミで取り上げられ、一躍小樽商大応援団が脚光を浴びました。現在では二人の女性団員を含め20名の団員が、さらに5名のマネージャがいるそうです。そして今年100代目を迎えたわけです。

式典実行委員長である前年の99代応援団長堀井隼人氏の挨拶、商大学長和田健夫氏の挨拶、さらに北大104代応援団長笹瀬達也氏の挨拶が続きました。白装束の参謀が大きな扇子を両手に進行役を担います。この辺は、北大との対面式と同じです。


第100代応援団 参謀 鈴木智哉氏 華麗な舞を見せてくれました。


演武「胡蝶の舞」応援団OBも参加して舞っております。

応援団の演舞には、先ほどの「胡蝶の舞」「雲竜型」「南蛮踊り」などいくつかあります。次に紹介する「南蛮踊り」は団員の中で女形が躍るユニークなものです。昭和中期までは、男女共学とはいえ、全学生の99%が男子学生でした。ですのでこの南蛮踊りも男子団員が女装して演舞したものでした。そのためかいつしかこの「南蛮踊り」が躍られなくなって、今年31年ぶりに復活したのです。

今年女性団員が2名加わり、そのうちの1名は、小樽市内M飲食店の娘さんです。この店に来店する応援団にあこがれ、商大に入学するや即入団したとのこと、TV新聞等で話題になりました。


左赤い着物がM飲食店の娘さん。右は女装した団員。(当初OB団員と記しましたが、現役の団員との指摘があり、訂正しました。お詫びいたします)


演武「南蛮踊り」の始まりです。31年ぶりの演舞です。

この演舞の指導のために、昭和39年の応援団で女形を務め、南蛮踊りを北大との対面式で演舞された、Watanabe Katuhiroさんが、数日前に来樽、このお二人を指導されたとのことでした。Watanabe氏(FB友で、ローマ字綴り)は島根県大田市居住で、遠路式典に出席のため、また演舞指導のために来られたというから驚きです。


Watanabe氏の指導の甲斐あって、スムーズに演舞が出来たようです。南蛮踊りの舞の由来については不詳ですが、今では日本の踊りのようにも見えますが、70年前、80年前には、外国・東南アジアの珍しい舞踊だったのでしょうね。

<H26.11.25「南蛮踊り」の由来について追記>
Watanabe氏から南蛮踊りの由来にかかわる口上についてご紹介がありました。
『頃は元禄14年、ポルトガルより伝わりて、二代目中村歌右衛門これを脚色し、将軍家に献上せしより数百年、流れ流れて北海道、北海道は小樽市の小樽商大に伝わりし、これぞまことの南蛮踊り』 


もう一つ「雲竜型」と言われる演舞です。中央で演舞するのは、100代副団長森弘樹氏です。長髪、ひげ伸び放題のバンカラ風で登場です。司会によれば、演武のつど熱が入りすぎて、扇子が壊れる…とぼやいておりました。果たして今日の演舞は…


鼓手長の打つ太鼓に合わせ演舞が進みます。左奥に女性団員が見えます。


扇子の中骨(なかぼね)がすでに普通ではない…


かろうじて扇子とわかるかも…


殆ど飛び散ってしまった。


熱のこもった迫力の演舞、


右手の扇子は影も形もない…、左手の扇子も中骨が壊れかかっている。


式典も後半終わりに近づいてきました。100代応援団長による「檄」文の読み上げです。片足20Kgと言われる下駄を高々と持ち上げる、これも見どころです。


数歩前面に出て、懐から巻紙を取り出し、口で結び目を切り、巻紙を広げ、左に放り投げます。


檄文を高々と掲げ、独特の節回しで読み上げます。


式典の最後は商大、北大両校のエール合戦です。先に北大の団旗長が演舞に入ります。これだけの大きな旗を振り回すのですから、相当な腕力が必要かと思います。




北大寮歌「都ぞ弥生」に合わせて観客席のOB達も肩を組んで合唱です。

  <北海道大学 明治45年度寮歌 都ぞ弥生>
 ☆都ぞ弥生の雲紫に 花の香漂ふ 宴遊の筵
  尽きせぬ奢りに濃き紅や その春暮れては移ろふ色の
  夢こそ一時青き繁みに 燃えなん我胸思ひを載せて
  星影冴かに光れる北を
  人の世の 清き国ぞとあこがれぬ (二番以下略)


最後は小樽商大のエールです。小樽商大 寮歌「若人逍遥の歌」

  <小樽商大 寮歌「若人逍遥のうた」>
 ☆琅かん融くる緑丘の 春曙を逍遥へば
  浪漫の霞に街沈み 風悠久の言葉あり
  瀾朶の桜吹雪つつ あわただしくも逝く春の
  伝統古き学舎に 展ける海の果てしなき(二番以下略)


若人逍遥の歌で式典は終了です。


この後は、会場を地下1Fの「小樽桜坂」に移して現役学生と市民・OBとの懇親会が行われますが、残念ながた周囲に知人友人が見当たらず、出席せずに帰宅しました。素晴らしい式典でしたが、ただ一つ残念だったのは…歴代の団長も、舞台上で一言挨拶があってもよかったかな、と思いました。とりわけ、商大応援団を全国に知らしめた、第97代初の女性応援団長牧さんの姿を見かけなかったことが心残りでした。



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