前回のブログ「美瑛の丘に広がるミステリーサークル〜その1」では、小樽を出発してから、途中の三笠の旧炭鉱跡地、そして富良野マルシェ、鳥沼、八幡丘、富田ファーム、青い池を紹介してきました。今回は、白金温泉地区の模範牧場、美馬牛のクリスマスツリーの木を、ツアー二日目に回った地域をご紹介します。
(1) 白銀の中の白金模範牧場
青い池から白金模範牧場へは、白金インフォメーションセンターの手前にある皆空窯の横を通り、美望橋を渡ります。さらに15分ほど進むと、今は珍しくなったサイロが6棟横につながって立っています。夏場であれば放牧牛がのんびりと草を食んでいるのですが、冬場は厩舎の中で過ごしているのでしょう。ここも観光マップに紹介されている撮影スポットの一つなのですが、いつ来てもカメラマンは見かけないですね。
午後4時半過ぎ、陽の光がだいぶピンク色に染まり、影が長くなってきました。
日中の暖気で緩んだ雪原が、夕方再び締まると、細かなさざ波模様と、大きな筋が入ります。
さらに進んで、白金ゴルフ場を通って白樺街道に出ようとしましたが、冬期間は通行止めになっていました。やむなく来た道を引き返すことになりました。
後方の十勝岳連峰の一部から、白煙が立っています。
(2) たそがれ時のクリスマスツリーの木
時間が午後4時50分になりました。日の入りがほぼ5時半ですので、これから美馬牛のクリスマスツリーの木に向かえば、ちょうどツリーと夕景が撮影できます。5時20分ころ着くと、すでに5-6台の車両が道の両側に停車していて、カメラを構えている方が10数人おります。日中は割と暖かった温度も、急に冷え込み、素手でカメラを構えられないほどです。多分氷点下になっているようです。
寒さで震え、足踏みしながらシャッターチャンスを待つ人々。
コンデジ・PENTAX WG3で撮影し、内臓HDR機能で加工してみました。
ツリーの木の後ろに日が落ちる位置まで移動して撮影。
ツリーの木の左側、なだらかな丘の向こうに松林が見える。
撮影地の後ろ側も空が赤く焼けてきました。ミステリーサークルの向こうに木々が見えます。
やがて陽が丘の向こうに沈み、その後の夕焼けを待ちましたが、とにかく冷え込んで、これ以上車外に立っているのが辛抱できなくなりました。とりあえず旭川市内のビジネスホテルに向かうことにします。
ツリーの木の右手の林の向こうに日が落ちました。これ以上待っても暗くなるだけのようです。
<参考>
過去に撮影したクリスマスツリーの木を参考までにアップしておきます。
平成18年7月撮影 フィルムカメラからデジタルカメラに切り替えた直後に撮影したものです。やはり雲が少しあった方が映えるようです。
(3) パッチワークの丘に広がるミステリーサークル…
さて、二日目は、旭川市内のホテルを出て、美瑛町の北瑛に出ました。国道237号線を通れば、美瑛のぜるぶの丘に出ますが、ナビは近道を示し、北瑛のパッチワーク経由を示しています。ナビの通り進むと、この辺りは北西の丘展望台を中心に、丘陵地帯が続きます。ケンとメリーの木やセブンスターの木、親子の木など有名スポットが目白押しです。
さて、途中で朝日を撮影しようとしましたが、空模様が今一つはっきりしません。事前の天気予報では29日(土曜)、30日(日曜)ともに、ピカピカの晴れマークが出ていました。ところが今朝は、どんよりとして、霞がかかったような、曇り空です。午前5時半頃やがて東の空がピンクに染まり始めましたが…
この後一向に太陽が顔を出しません。太陽が顔を出さずとも、周囲の丘は一面ミステリーサークル状態です。
これで日が射してくれればいいのですが…
セブンスターの木も、こころなし淋しい限りです。
遠方にケンとメリーの木が見えています。周囲の丘には融雪剤の幾何学模様が広がっています。
セブンスターの木の駐車場の高台から、機とは反対側を見ると、同じような作りの家が見えます。
(4) パノラマロードを進む
国道237号線をまたいで南東側の三愛の丘や拓真館のある丘陵地帯を、パノラマロードとよんでいます。一面の牧草地や麦畑、そして遠くには雄大な十勝岳連峰が広がっています。撮影スポットはたくさんありますが、美瑛の市街から、拓真館方面に進むと福富にCMに使われた赤い屋根の家があります。撮影するも、残念ながら光の具合が悪く、絵になりません(参考までに、過去に撮影したカットを掲載)。少し進むと、丘の頂上に木が数本あって周辺が黒々としています。融雪残が散布された直後のようです。
手前は数日前に散布されたようで、模様がかなり崩れかけています。こうして見ると、融雪剤は、黒だけでなく、赤、青などの色があれば…などと勝手なことを思ってしまいました。
一本農道に入ると、ご覧の通り、道はアイスバーン状態。表面の氷と路面の間を雪解け水が流れている。歩くとつるつる状態で、早速写友のO氏がスッテンころりん。幸い怪我はなく…
周囲の丘を見渡すと、いたるところにサークルがある。
<参考>
CMに使われた赤い屋根の家の画像をあげておきます。手前の豆畑はその年によって、とモロコシになったり、ジャガイモになったりします。
やはり青空だと絵になりますね。
さらに先に進んで前田真三ギャラリーの拓真館に突き当たります。時間があれば、拓真館のギャラリー内の正面に掲げられている「麦秋鮮烈」を見たいものです。時間がまだ早いので周辺を回って…と思って案内板をよく見ると、なんと冬期間閉鎖の文字が…残念でした。この近くには、柳川押し花学園のおとぎの国のような家があります。
やはり曇天と冬であるために、家の美しさが出ません。
<参考>
夏のラベンダー最盛期に撮影した柳川押し花学園の画像は下のとおりです。
絵本から抜け出したような可愛い家です。
拓真館の横道から四季彩の丘に抜ける道路の両側も丘陵になっています。あちこちに融雪剤散布跡のサークルが見られます。
この二つの農作業小屋のある風景もよく見かけます。夏場は牧草ロールが点々としていますが、今は大きなサークルが描かれています。
オレンジ色のアウディが止まっています。車の中からオレンジ色のジャケットを着た若者が、カメラを構えていました。撮影後は颯爽と過ぎ去っていきました。
ハイキー調に撮影してみました。
この後四季彩の丘に行ってみましたが、開園時間前でしたが係員に無理を言って入らせていただきました。残念ながら前年撮影した風景以上の写真は取れませんでした。やはり曇り空で、メリハリのない画像になってしまいました。どうもこれ以上撮影スポットを訪れても、傑作が撮れそうもありません。時間はまだ午前9時前ですが、富良野・美瑛の撮影を終わって小樽に戻ることになりました。