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我流欧州見聞録〜その1(イギリス、ドイツ編)

フィルムを整理していたら、平成5年11月、初めて海外旅行した時の画像がたくさん出てきました。それまでは一度も海外の土地を踏んだことはありませんでした。ただ実物の外国を目にしたことは何度かありました。え?外国に行かずに、外国を見た?と不思議に思われる方がおられるかもしれませんね。北海道に生まれて育ったと言えば、一番近い外国は、そうですロシアしかありません。学生時代に、宗谷岬から20数キロ沖合のサハリンを見たのと、羅臼から国後島を、そして根室の納沙布岬から1.6?先の、旧日本軍が立てたという灯台のある貝殻島です。勿論足を踏み入れたことはありません。あくまでも対岸から見ただけであります。

東北の某支店に勤務していた折に、人事部から突然欧州に研修旅行を命ずるという業務命令がありました。本心びっくり、なぜ私がと思いましたが、せっかくのチャンス、不安が先だったものの、同じブロックの同僚と2名が、日本商工会議所主催の研修に参加することになったのです。11月の5日から20日までの延べ16日間でした。ロンドン、デュッセルドルフ、ローマ、マドリード、ジュネーブ、パリ及び周辺の都市です。各都市では日本企業の視察、現地会議所やジェトロとの意見交換、などなどがスケジュール表に書かれていました。ここでは、企業・関係団体等視察等については業務上のことでもあるので省きます。主に欧州(EU統合前)と日本の文化風習の違い等について写真をもとに見ていきたいと思います。

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午前11時20分(ロンドン時間AM2:20) に成田空港を出発したANA機は、新潟上空からアムール川上空へと飛び、さらにロシアのツンドラ地帯を進みます。人家らしきものは全くなく直線的な道だけが見えます。8時間ほど飛んで、ウラル山脈あたりで、やっと人工的な形が見えてきました。

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午後1:20(ロンドン時間)、デンマーク上空を飛び、午後2時半頃ヒースロー空港に到着。なお使用したカメラは、コニカビッグミニと言うコンパクトフィルムカメラです。全カット同じで、時間補正をしていません。

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空港から市内のメトロポールホテルに向かう。イギリスは、日本と同じ左側通行です。

翌日はドーバー海峡地下トンネルを工事中の様子の視察でした。イギリスのフォークストンとフランスのカレーを結ぶ地下トンネルです。再びロンドン市内に戻り、The Albertと言うパブレストランで昼食です。白身の魚のフライ+ポテトチップ、デザートは牛乳をかけたアップルパイ。う〜ん、不味い、イギリス人は生の魚やシャケのように色のついた魚は食べないとか…。日本で言えば、ガキンチョのおやつであるポテトチップがメインディッシュについてくるようなのですから、後は推して図るべしですね。

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地元では有名なパブレストランだということです。

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パブレストランにて、同行した方々の中にはビールを注文する人も、「One pint of lager」(ワン パイント オブ ラガー 約570ml)と言って注文するんですよと添乗員の方が教えてくれました。

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バッキンガム宮殿の前の広場。もちろん中には入れません。おのぼりさんが必ず記念写真を撮るところ。日本で言えば皇居かな…

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後ろはロンドン橋です。橋よりも右下日付のあたりに注目。Litterとあります。ごみ箱のことです。綴りが少し変わって、litreとなると、リットルになります。

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ロンドン塔の切符切りは、ずいぶんと目立つ格好をしています。ロンドン塔はもともと城塞でしたが、身分の高い罪人の幽閉・処刑場として使われてきました。タバコと梅毒をイギリスに持ち込んだ、かの有名なウォルターローリー卿も、ここで処刑されました。

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大英博物館の中も見学しましたが、圧巻はやはりこのロゼッタストーン。それまで解読法がわからなかった古代エジプト文字のヒエログリフが、シャンポリオンによって解読されたのが、この石のおかげなんですから。

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メトロポールホテルの2213号室から見た夜景。なお、イギリスでは1Fをグランドフロアーと呼び、次の2Fが1Fになります。ですから2213号室は、日本で言う23階なんです。

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ロンドンのタクシーはほとんどがオースチン、小回りりが聞くからだそうです。

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街中でやったらと目につくこの看板。オフイス、TO LETからわかるように貸事務所の広告です。なかにSUITES(スィーツ)の文字があります。いわゆる"スィートルーム貸します"の文言が入ってます。ここで注意が必要なのは、日本語の、新婚さん向けの「Sweet Room」とは違います。Sweet Roomは日本人の造語で、ただしくはSuite Room、二間続きの一部屋を言います。

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有名なハロッズ百貨店

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11月の初旬だというのに、街はもうクリスマス気分。


さて次はドイツのデュッセルドルフに飛びます。ドイツと言えば、カメラファンとっては神聖な国であります。なんといっても名機と言われるライカカメラや、珠玉のレンズと言われるカールツァイス発祥の国であります。ライカのMシリーズは、新品で60−80万円以上、中古と言えど数十万円します。骨董的な価値もとても高くて、しがないサラリーマンが、手の出せるような代物ではありません。カールツァイスも、経営不振から日本企業に身売りしたとはいえ、その価値は依然高く、とても手が出せません。

そこでひそかに、ドイツ旅行の際には、ローライ35の中古であれば、ひょっとして安く手に入るのでは、と期待しておりました。市内見学の折にたまたまカメラ店の前を通りかかり、ショーケースを覗きこんで、唖然としました。なんと棚一面日本製のカメラに席巻されていたのです。

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コニカ、キャノンのネームが見えます。私が携帯していたKONICA BIG MINI NEOが中段に展示されています。399マルク、日本円換算(1マルク=64.6円)で25775円、日本国内価格とほとんど変わらずです。

別のショーケースに、偶然欲しかったローライ35の塗の剥げ落ちたカメラが飾ってありました。早速値段の交渉に…、ところが先客が一人いてそのドイツ人が長々と話し込んでいて、対話の順番がきません。そのうち団体行動の集合時間到来、やむなく店の片隅にあったカタログを持って店を出てしまいました。

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ケーニヒスアレー(王様の通り)と言う一番の繁華街、専門店は大きなショーウィンドーがあって、購入したい人だけが店内に入ってゆきます。

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翌日はアーヘンのA電気工業の視察です。高速道路は、アウトバーンと呼ばれ、最高速度制限はありません。時折見える速度マークは、最低速制限マークでした。ベンツ、アウディと言う車が200?近いスピードで飛ばしてゆきます。時折バスやトラックの背中に速度マークがみられます。空車時と積載時の最高速度が示されています。

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企業視察の後は、ケルンの大聖堂見学。バックしてもカメラに収まりきれない。1200年に着工して、完成が1800年、なんと工期は600年も。そういえば、バルセロナのサクラダファミリアは未だに工事中でしたね。

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ケルン大聖堂のステンドグラス。このステンドグラスも数百年後のことを考えて作られているとか…

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街中で見つけたロッテリア、ん?何かおかしい。そうです、これは宝くじ販売所なんです。

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夜は、市内のアルトシュタットと呼ばれる旧市街地のレストランで食事です。街中は日本と違ってネオンサインが極端に少ないのが特徴。法律で制限されていて、ネオンサインが許されるのは、ファーマシーとタバコ屋とか言っておりました。緊急性のない店はネオンサインを出すことが出来ないとか…

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同行者の面々。全国から集まった商工会議所金融部門の所長、課長クラスの方々。黒ビールとソーセージがマッチ。

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店内の従業員は役割分担が決まっています。この方はジョッキにビールを注ぐ専門の職人。

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陽気なウェイターのおじさん「カンパイ、カンパイ」「美味しい、美味しい」と片言の日本語で近寄ってくる。

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ホテルの朝食は、どこにでもあるように普通。午前8時少し前なのに外は真っ暗。通りを通勤する人々が行き交う。

デュッセルドルフ最後の一枚はこちら。

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カウンターの素敵なメッチェンに声をかけて「Darf Ich ein Foto von Ihnen machen?」(あなたの写真とってもいいですか)と、ん十年前に習ったドイツ語でやらかしました。なんと彼女「Ja」と返事してくれました。数枚撮った後に、カウンターから出てきてツーショットのおまけつき。カメラが買えなかったマイナスを完全に埋めてくれたショット!でした。(その2〜ローマ、マドリード編に続く)











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