前回に続き冬の情景inOtaruと題して、街中の光景をお届けします。まずは小樽市内全般の光景で載せきれなかった画像を追加しました。次いで、ツララ・雪景色の造形、祝津・高島方面の雪景色等の順にみていきます。
(1) 小樽市内(前回の追加)
我が家住吉町の坂を上がると頂上付近は海側の展望が開け、勝納埠頭の向こうに増毛連邦が見えることもあります。この辺りは我が家のイヌの散歩道にも当たります。犬がいる小道は付近の人家の雪捨て通路になっています。
冬季間は車の運転が大変です。路面がガチンガチンに凍って、加えて前方が吹雪で見えないことがしょっちゅうです。でも意外と事故が少ないんです。こういう時こそ運転が慎重になるからなんでしょうね。
屋根雪下ろしは北国ではありふれた光景です。近年はほとんどの住宅の作りが、無落雪方式なので豪雪でもなければ屋根雪下ろしはありません。従来の三角屋根から緩やかなV字型に変わって、住宅内部の熱で屋根の雪を溶かし、V字型の底のドレーンを通して下水に流れ込みます。ただ商店では、頻繁に雪下ろしをしています。庇にたまった雪を下さないと、暖気で落雪する可能性があるからです。台湾かシンガポールからの観光客でしょうか、珍しそうに眺めています。
小樽も去年はよく雪が降り稀に見る豪雪でした。画面右側のバス停の標識が埋もれてしまい、自販機も大きな雪帽子をかぶっています。歩道が通りやすく除雪されていますが、近所の事業所や商店のの方が好意で、小型除雪機で排雪してくれたものです。排雪してない歩道も多く、車道を通るか、前の人が歩いた足跡をたどるかを通るか、しかありません。
小樽駅前通り、通称セピア通りの真ん中の安全地帯に三脚を立て、スローシャッターで3枚撮影。その画像をHDRに加工してみたものです。カラフルな不思議な画像になりました。HDR加工をするときにPhotoshopをつかわずに、PaintshopProX2というソフトを使いました。Photoshopを使うとこれほどカラフルにはなりません。
メルヘン交差点にある洋菓子店ルタオの展望台からフェリーターミナル方面を見たものです。画面中央の石造りの倉庫は5-6年前に火事で焼失し、現在はコインパークになっています。また左手のこだまタクシーの建物も撤去されています。
(7) 巨大つららと雪風
運河を挟んだ海側の通りは、小樽港縦貫線と呼ばれ、大型貨物車などが走り、一般の歩行者はほとんどおりません。 倉庫自体は現在「小樽運河食堂」として使われていて、飲食店やお土産品店が多数入居しています。倉庫自体の機能がありませんので、縦貫線側の出入り口は使用されていないので、この歩道は通行止めとなっています。たとえ通行可であっても恐ろしくてツララの下は歩けません。
北運河の倉庫街も、日蔭は巨大つららが発生します。冬期間はめったにこの辺は観光客が来ません。
観光客の多い堺町通りはよく手入れがされ、このように大きなツララが出来る前に取り払われてしまいますが、一旦臨港線側に回ると大きなツララを見ることが出来るかもしれません。ただ最近は臨港線側を通る観光客が増えたために、早めにツララは落とされているようです。
中央埠頭の倉庫群から吹き立つ節煙、屋根に積もった雪が風が吹く都度舞い上がる。内地の雪と違って北海道の雪は湿気が少なくサラサラです。ですからほんの少しの風でも節煙が舞いあがります。雪煙はなかなか上手く映り込んでくれません。右上の太陽周辺に粉雪が舞いあがっているのが見えます。
舞い上がる雪煙。運河傍の大家倉庫の屋根と地上の雪から舞い上がる。
小樽ウイングベイ・ネイチャーチャンバー付近。青空がバックだと節煙が綺麗に見える。
前日大荒れの日の翌日は隣家の窓に自然が作ったアートが現れた。
小林多喜二の文章の一説が北国小樽の雪をよく言い表している。堺町通りのすし店「多喜二亭」の前に設置された小林多喜二の碑。現在廃業されていてこの碑の行く先が案じられる。この店は、「風旅籠」という旅館も兼ねていて、かつては有名人が訪れTV放映もされたのだが…
(8) 手宮・祝津周辺
祝津の展望台は、晴れた日には左手に積丹半島が見渡せます。右手には石狩湾の向こうに石狩新港、そして増毛連邦が望めます。眼下に鰊御殿や水族館もあります。観光コースに組み込まれ、観光タクシーが必ず立ち寄るところでもあります。
3色フィルターを使い、ポジフィルムで撮影した画像を、クロス現像してみました。クロス現像については前回のブログでも触れています。結構手の込んだ手法を用いています。たかが写真撮影のために…されど…
こちらはノーマルな撮影です。晴れた日でも冬の波は荒く常に白い波が立っています。左手遠くに積丹半島が見えます。
上の画像と同じ日に撮影しましたが、10分ほどして急に雪雲が発生し、吹雪となりました。ただ左札幌方面は日がさしています。このように北国の気候はスポット的に急変することが多いのです。
民宿青塚食堂付近で見かけた野良猫数匹。付近の民宿からお客の残した魚をもらっているのでしょうか、どの猫も丸々しています。その中でも貫録十分な、親分ネコが闊歩する雰囲気。「ところで親分どちらへ?」 「かっぽれの練習にな」ってな言葉が聞こえてきそうな春近い一日でした。
手宮・祝津は山坂の多い地域です。冬は除雪の入らない小路は買い物が大変です。重い荷物を持って坂道をあがるのは大変。
冬期間閉鎖されている手宮緑化植物園入り口付近から夜明け前の小樽港を撮ってみました。公園は閉鎖されているので車は入れません。腰まで雪につかりながらなんとか撮影スポットにたどり着いて撮った一枚。たいしたことない?それを言っちゃおしまいよ…(寅さん風)
同じ時刻に対面の東小樽を見ると、空が赤くなってきました。
(9) どんど焼き 住吉神社と水天宮
どんど焼きあるいは関西以西では左義長とも呼ばれる、正月の飾り物を焼く行事は北海道では門松が明けた即日、つまり1月の7-8日に行われます。小樽市内では、住吉神社、竜宮神社そして水天宮で行われます。竜宮神社のどんど焼きは行ったことがないのですが、住吉神社が規模が一番大きいということです。
住吉神社隣の幼稚園園児たちも無病息災を祈っていました。
盛んに氏子の若い男性が声を張り上げていました。「神事以外のお札を投げ入れてはいけません」お年寄りの中にはどんど焼きには何を焼いても構わないのだろうと誤解して、家庭の紙くずを持参する方もいます。
どんど焼きに合わせて初詣ができるように、賽銭箱が参道手前に設置されていました。
こちらは水天宮のどんど焼き。小高い丘の上にあって車が入れないとあって持ち込む方は少ない。近くの保育園児たちが初詣を兼ねてきていた。
先生から10円玉を渡され、賽銭箱に入れては一人ひとり参拝。あれ!こけた子がいるよ。
全員整列!の声にもかかわらず列を離れ、飛び出す子も。あれ!うちの孫だった。
(10) おたる Wing Bay
数年前まではおたるWing Bayのマリーナのヨットたちが電飾され、11月前半から2月の雪あかりの路のイベントまで毎夜イルミネーションが飾られていました。またネイチャーチャンバーと呼ばれる建物の一部に巨大ツリーが飾られていました。残念ながらその両方とも廃止されてしまいました。理由はともあれ、衰退する小樽を表しているような現象でしょうか。
巨大ツリーが飾られていた頃。Wing Bayの湾曲したガラスの壁面に見事に映り込んで…
このような美しい光景はもう見られません。
無くなったものついでにも一つ、石原プロワールドの西部警察のパネルの前に立つ人物一人。
これも今はもう動いておりません。地震で揺れているのではありません。なぜかって?マリーナの氷の割れ目に映り込んだ観覧車を…もうお分かりかと思います。
クリスマスに打ち上げられた花火に観覧車をからめてみました。
(1) 小樽市内(前回の追加)
我が家住吉町の坂を上がると頂上付近は海側の展望が開け、勝納埠頭の向こうに増毛連邦が見えることもあります。この辺りは我が家のイヌの散歩道にも当たります。犬がいる小道は付近の人家の雪捨て通路になっています。
冬季間は車の運転が大変です。路面がガチンガチンに凍って、加えて前方が吹雪で見えないことがしょっちゅうです。でも意外と事故が少ないんです。こういう時こそ運転が慎重になるからなんでしょうね。
屋根雪下ろしは北国ではありふれた光景です。近年はほとんどの住宅の作りが、無落雪方式なので豪雪でもなければ屋根雪下ろしはありません。従来の三角屋根から緩やかなV字型に変わって、住宅内部の熱で屋根の雪を溶かし、V字型の底のドレーンを通して下水に流れ込みます。ただ商店では、頻繁に雪下ろしをしています。庇にたまった雪を下さないと、暖気で落雪する可能性があるからです。台湾かシンガポールからの観光客でしょうか、珍しそうに眺めています。
小樽も去年はよく雪が降り稀に見る豪雪でした。画面右側のバス停の標識が埋もれてしまい、自販機も大きな雪帽子をかぶっています。歩道が通りやすく除雪されていますが、近所の事業所や商店のの方が好意で、小型除雪機で排雪してくれたものです。排雪してない歩道も多く、車道を通るか、前の人が歩いた足跡をたどるかを通るか、しかありません。
小樽駅前通り、通称セピア通りの真ん中の安全地帯に三脚を立て、スローシャッターで3枚撮影。その画像をHDRに加工してみたものです。カラフルな不思議な画像になりました。HDR加工をするときにPhotoshopをつかわずに、PaintshopProX2というソフトを使いました。Photoshopを使うとこれほどカラフルにはなりません。
メルヘン交差点にある洋菓子店ルタオの展望台からフェリーターミナル方面を見たものです。画面中央の石造りの倉庫は5-6年前に火事で焼失し、現在はコインパークになっています。また左手のこだまタクシーの建物も撤去されています。
(7) 巨大つららと雪風
運河を挟んだ海側の通りは、小樽港縦貫線と呼ばれ、大型貨物車などが走り、一般の歩行者はほとんどおりません。 倉庫自体は現在「小樽運河食堂」として使われていて、飲食店やお土産品店が多数入居しています。倉庫自体の機能がありませんので、縦貫線側の出入り口は使用されていないので、この歩道は通行止めとなっています。たとえ通行可であっても恐ろしくてツララの下は歩けません。
北運河の倉庫街も、日蔭は巨大つららが発生します。冬期間はめったにこの辺は観光客が来ません。
観光客の多い堺町通りはよく手入れがされ、このように大きなツララが出来る前に取り払われてしまいますが、一旦臨港線側に回ると大きなツララを見ることが出来るかもしれません。ただ最近は臨港線側を通る観光客が増えたために、早めにツララは落とされているようです。
中央埠頭の倉庫群から吹き立つ節煙、屋根に積もった雪が風が吹く都度舞い上がる。内地の雪と違って北海道の雪は湿気が少なくサラサラです。ですからほんの少しの風でも節煙が舞いあがります。雪煙はなかなか上手く映り込んでくれません。右上の太陽周辺に粉雪が舞いあがっているのが見えます。
舞い上がる雪煙。運河傍の大家倉庫の屋根と地上の雪から舞い上がる。
小樽ウイングベイ・ネイチャーチャンバー付近。青空がバックだと節煙が綺麗に見える。
前日大荒れの日の翌日は隣家の窓に自然が作ったアートが現れた。
小林多喜二の文章の一説が北国小樽の雪をよく言い表している。堺町通りのすし店「多喜二亭」の前に設置された小林多喜二の碑。現在廃業されていてこの碑の行く先が案じられる。この店は、「風旅籠」という旅館も兼ねていて、かつては有名人が訪れTV放映もされたのだが…
(8) 手宮・祝津周辺
祝津の展望台は、晴れた日には左手に積丹半島が見渡せます。右手には石狩湾の向こうに石狩新港、そして増毛連邦が望めます。眼下に鰊御殿や水族館もあります。観光コースに組み込まれ、観光タクシーが必ず立ち寄るところでもあります。
3色フィルターを使い、ポジフィルムで撮影した画像を、クロス現像してみました。クロス現像については前回のブログでも触れています。結構手の込んだ手法を用いています。たかが写真撮影のために…されど…
こちらはノーマルな撮影です。晴れた日でも冬の波は荒く常に白い波が立っています。左手遠くに積丹半島が見えます。
上の画像と同じ日に撮影しましたが、10分ほどして急に雪雲が発生し、吹雪となりました。ただ左札幌方面は日がさしています。このように北国の気候はスポット的に急変することが多いのです。
民宿青塚食堂付近で見かけた野良猫数匹。付近の民宿からお客の残した魚をもらっているのでしょうか、どの猫も丸々しています。その中でも貫録十分な、親分ネコが闊歩する雰囲気。「ところで親分どちらへ?」 「かっぽれの練習にな」ってな言葉が聞こえてきそうな春近い一日でした。
手宮・祝津は山坂の多い地域です。冬は除雪の入らない小路は買い物が大変です。重い荷物を持って坂道をあがるのは大変。
冬期間閉鎖されている手宮緑化植物園入り口付近から夜明け前の小樽港を撮ってみました。公園は閉鎖されているので車は入れません。腰まで雪につかりながらなんとか撮影スポットにたどり着いて撮った一枚。たいしたことない?それを言っちゃおしまいよ…(寅さん風)
同じ時刻に対面の東小樽を見ると、空が赤くなってきました。
(9) どんど焼き 住吉神社と水天宮
どんど焼きあるいは関西以西では左義長とも呼ばれる、正月の飾り物を焼く行事は北海道では門松が明けた即日、つまり1月の7-8日に行われます。小樽市内では、住吉神社、竜宮神社そして水天宮で行われます。竜宮神社のどんど焼きは行ったことがないのですが、住吉神社が規模が一番大きいということです。
住吉神社隣の幼稚園園児たちも無病息災を祈っていました。
盛んに氏子の若い男性が声を張り上げていました。「神事以外のお札を投げ入れてはいけません」お年寄りの中にはどんど焼きには何を焼いても構わないのだろうと誤解して、家庭の紙くずを持参する方もいます。
どんど焼きに合わせて初詣ができるように、賽銭箱が参道手前に設置されていました。
こちらは水天宮のどんど焼き。小高い丘の上にあって車が入れないとあって持ち込む方は少ない。近くの保育園児たちが初詣を兼ねてきていた。
先生から10円玉を渡され、賽銭箱に入れては一人ひとり参拝。あれ!こけた子がいるよ。
全員整列!の声にもかかわらず列を離れ、飛び出す子も。あれ!うちの孫だった。
(10) おたる Wing Bay
数年前まではおたるWing Bayのマリーナのヨットたちが電飾され、11月前半から2月の雪あかりの路のイベントまで毎夜イルミネーションが飾られていました。またネイチャーチャンバーと呼ばれる建物の一部に巨大ツリーが飾られていました。残念ながらその両方とも廃止されてしまいました。理由はともあれ、衰退する小樽を表しているような現象でしょうか。
巨大ツリーが飾られていた頃。Wing Bayの湾曲したガラスの壁面に見事に映り込んで…
このような美しい光景はもう見られません。
無くなったものついでにも一つ、石原プロワールドの西部警察のパネルの前に立つ人物一人。
これも今はもう動いておりません。地震で揺れているのではありません。なぜかって?マリーナの氷の割れ目に映り込んだ観覧車を…もうお分かりかと思います。
クリスマスに打ち上げられた花火に観覧車をからめてみました。