第30回小樽写真市展が、市民ギャラリーで開かれました。11月1日(火)~6日(日)でしたが、すでに写真展を見られた方も多いとおまわれます。2日(水)には、展示当番(10時~17時)として、一日在席してました。
なお、10月4日(火)の石津先生による審査(コロナのため非公開)の状況を、当ブログで取り上げましたが、審査結果については触れませんでした。
展示最終日には、川原運営委員長から、石津先生に代わって上位入賞作品の講評がありました。入省以外の入選作品について、私の独断と偏見で、何点かコメントしますが、あくまでも個人的な意見であることをご了承ください。
(注)写真市展は、①自由の部と②ネイチャーの部の二部門あります。人工物が写り込んでいたり、人工的に栽培された花などが被写体の場合は、自由の部門になります。
<第1部・自由の部>
推薦は、田岡さんの「早く散歩に行きたいナ」です。散歩主の子供はなかなか目を覚ましません。犬は窓の外を見つめ、早く起きてくれないかなという表情。窓の外を見つめる犬の表情が抜群にいい、と講評がありました。
右の特選は、丸岡さんの作品で、早朝の小樽駅コンコースを俯瞰して撮った作品、早朝小樽駅の4番ホーム(裕次郎ホーム)から撮っていますが、朝陽が海から上がり、トランクを持った人物の影が長く伸びています。朝日のため画像がセピアっぽくなったのも効果的、との講評がありました。
同じく自由の部の特選は、堀野さんの「夏の日の」です。髪の長い女性の後ろ姿と白い雲、麦藁帽子が印象的、無駄のない画面、加えて右下にサーフボード中の人物が写り込んでいるのがいいアクセントになっている、との講評でした。
中央の準特選は紅露の「若者たち」、画面いっぱいに広がり、バランスがよく、表情が良いとの講評。
右の「大好き」は山吹さんの作品で準特選、曾孫が大好きな犬のぬいぐるみをしっかり抱き締めているのがとても可愛い、との講評。
<第2部・ネイチャーの部>
推薦は、田中さんの「食欲の秋」です。リスが枝の上で餌を食べていますが、それをシルエットで撮り、後方の紅葉した木々をうまくぼかしているのが上手い、との講評。
特選は、茅根さんの「クルミを探して雪まみれ」です。雪まみれのエゾリスの表情がとても可愛い、との講評。
準特選は塚野さんの「まんまる」ですが、背中にピントを合わせシマリス以外はぼかしており、背中に可愛さが凝縮、と講評。
準特選は紅露の「初冬の青い池」、初雪の池が、日が昇ると解けだして湖面が幾何学模様に変化、縦位置で見せたほうがいいかも、との講評。
2日(水)、当番で在席中のカット。
入選作品の中から数点取り上げます。
左は内田さんの「桜花爛漫」ですが、一見何が?と思われるかも。ご存じの方も多いと思いますが、塩谷の伊藤整の碑のあるゴロダの丘のカーブミラーを撮っています。ここは砂利道で、車が砂利を跳ね飛ばし、カーブミラーがぼこぼこに窪んでいます。なのでサクラが妙な形になりました。
右は小川さんの「回転」ですが、ビール工場の瓶詰回転機とのこと。時計の裏ブタ外して…と思っちゃいました(笑)。
右は、二村さんの「ノーマスクで笑顔」ですが、夕日の浜辺をバックにしたポートレートが秀逸、だと思いました。
左の作品、塚野さんの「ヒマワリの笑顔」ですが、小樽住吉神社の花手水での一コマ、和服の娘さんの笑顔が抜群。手前には、和服のお母さんが娘さんを撮っている。ストーリーができている。
市展最終日、6日(日)表彰式終了後、作品の取り外しが行われる寸前の光景です。